
住宅は、価格だけでは比較できません。
なぜなら住宅は、その土地で、現場で、『人』によって作られるものだからです。それぞれの職人は、それぞれの技術にバラつきがあり、皆同じ技術を持っているわけではありません。
最高の設計図が出来あがれば、最高の家が出来る。。。
それは必ずしも、イコールではありません。
きちんとした施工・工事が出来ているか。
それこそが重要なのです。まさに携わる人間の力が試されるのです。
木造住宅の約8割を占める木造軸組工法(在来工法)においては、工場で生産されるキッチン、ユニットバス、あらかじめ工場で加工された木材などは、現場へ出荷される段階でチェックを受けていますが、多くの場合、それらを組み立て、現場でカタチにしていくのは職人です。それらの工事がキチンと仕上がるように指導したり、隠れてしまう部分には確認をして進める品質管理が必要です。
それこそが、良い住宅が出来るかどうかの規準だと考えています。
ですので、弊社では、一級建築士が現場の品質管理を行います。
建物の『基礎』とよばれるコンクリートの部分は、すべての工事の中で、一番重要な工事といっても過言ではありません。
それは、住まわれるお施主様の命をはじめその家の柱などの構造体から始まり、屋根・外壁・設備などの地面から上のすべての物を支える、縁の下の力持ちが基礎であるからです。
基礎が品質の低い物ができてしまうと、その上にいくらデザイン的にすぐれた立派な物が出来上がっても、本当に価値のある、住み始めてから安心できる強い住宅であるとは言えません。
逆に言うと、その家の本当の価値の差が出る部分というのは、『基礎』であると言えます。
特に、基礎工事においては、鉄筋、生コンクリート、型枠(かたわく)とよばれる枠などを用いて、コンクリートを打設し、現場で作り上げるものです。
それがどういう風に作業が行われているのか?、コンクリートの強度は?
基礎工事はちゃんと出来ているのか、そもそもどういう風に工事をするのか?
ということには興味を示されない方が多い事に非常に驚きますが、ぜひ興味を持ってご覧頂きたい部分です。
出来上がるとどんな物だったか確認できない部分だからということで、そこでコストダウン(手抜き工事)をするのではなく、出来上がってしまうと、目に見えない部分だからこそ、徹底した品質でお施主様にお届けしたいと考えています。
また、基礎工事が重要なもう一つの理由としてあげられるのが、一度その家が出来上がってしまうと、基礎は後から修繕することが非常に難しいからです。
屋根、外壁、内装、設備などは、家が建ってからも比較的簡単にリフォームができますが、基礎部分は修繕などで手を加えようと思うと、多額の費用を必要とします。
だからこそ、最初の段階で品質の行き届いた基礎を作り上げる事が重要なのです。
弊社では、自社で責任を持って直接施工を行い、この工程に特に重点を置き、品質管理を行います。そして後日、お施主様に写真・報告書などでご報告致します。
ある場所で、弊社を含め、4社の工事が同時期に始まりました。
残りの3社は、大手ハウスメーカーが2社と、ローコストで有名な住宅会社でした。
すぐ間近で工事が行われていたので、日々、工事の進め方などを目の当たりにしていました。
他社の仕事を批判するつもりはありませんが、ただ、皮肉な話ですが、弊社がどこにも負けていないとあらためて感じた次第でした。
それぞれの会社のカタログには、素敵な写真がのり、色々と素晴らしい事が夢のように書かれていますが、現実での現場は違いました。
現実は下請け業者まかせで、誠実さを欠いた施工も多く見受けられました。
現場監理の監督も、たくさん物件を抱えすぎているのか、忙しく立ち回り、現場にもほとんど顔を出さず、連絡調整役のみのようでした。
下請け業者は、元請け業者から求められる価格が厳しいため苦労しているようでした。
現場では、とにかく早く作り上げて仕上げる事で、元請け会社がコストカットしようとするため、本来じっくりと作るべきものを、焦らされながら作らなければならない状況におかれ、どうしても丁寧な仕事ができないという事が現状のように見えました。
『良い住宅を適正価格で提供し、お客様に喜んで頂きたい。』と心の底から強く思います。
ただ、だからといって、重要な部分での品質を落として家を安くする事はあってはならないと思いますし、ただ安いだけの家なら、頼まれても作りません。
マイホームは、単なる住居ではありません。
建てられた方の想いが込められた、新たな人生のステージです。
リビングで幸せな寝顔をしながら寝てしまう事もあるでしょう。
大きな食卓を囲んで、笑い声が外に漏れるくらい喜ぶ事もあるでしょう。
出来上がった家と共に思い出が育まれていきます。
家はまさに、ご家族と共にあります。
そんな場である家だからこそ、『よし、建てよう!』と決断されたあなたの想いを裏切る事はできません。勇気ある一歩をふみだしたあなたの期待にこたえずにはいられないと思うのです。
雨の日も、風の日も、じっくりと真面目に取り組み、私達1人1人の想いを積み上げていく事が大切だと思っています。